FUT植毛後7~14日のケア:洗髪・かさぶた・抜糸のポイント
植毛後7~14日になると、腫れや目立つ赤い点は徐々に落ち着く一方、移植部に小さなかさぶたが残ることがあります。日常生活は最初の1週間より楽になることが多いものの、洗髪、接触、ヘルメット、運動の再開は、術式、創部の状態、クリニックの指示に合わせる必要があります。
FUT(毛包単位移植術)では、移植部だけでなく後頭部の線状の採取創と縫合糸もケアします。個別に受けた術後指示が本記事と異なる場合は、手術担当医の指示を優先してください。
要点:医師の指示に従い、7~14日ごろからやさしい洗髪を段階的に再開します。かさぶたを爪で剥がさず、短い移植毛が抜けても毛包まで失われたとは限りません。FUTの糸は自分で抜かず、出血が続く、膿のような排液、発熱、痛みや赤みの悪化があれば手術クリニックへ連絡してください。
術後7~14日の見た目にはどのような変化がありますか?
移植部の小さなかさぶた、軽い赤み、移植毛の脱落開始はよくみられます。肌の色、手術範囲、洗い方、治癒速度には個人差があるため、特定の日の写真だけで手術結果を判断することはできません。
ISHRSの患者向け冊子では、小さなかさぶたは通常5~14日で剥がれると説明されています。NHSの植毛回復情報も一時的なかさぶたを一般的な経過として挙げています。感染や創部悪化の兆候がなければ、見た目のために無理に取る必要はありません。
FUTの後頭部創には、つっぱり、しびれ、軽いかゆみが残ることがあります。引っかいたり糸を引っ張ったりせず、予定どおり創部確認と抜糸を受けてください。
| 状態 | 一般的な考え方 | クリニックへ連絡する目安 |
|---|---|---|
| 小さなかさぶた、軽い赤み | よくある治癒経過。指示どおりやさしく洗う | 赤み、熱感、腫れ、痛みが悪化、膿や発熱がある |
| 移植した短い毛の脱落 | 毛幹の脱落期の可能性。毛包脱落とは限らない | 新鮮な出血、明らかな外傷、創部離開がある |
| 後頭部のつっぱり、しびれ | FUT採取部の回復中に起こり得る | 痛みの増加、出血、創部の異常がある |
| かゆみ | 治癒中に起こり得る。掻かない | 強い発疹、腫れ、薬剤アレルギーが疑われる |
7日目以降は普通に洗髪できますか?
元の記事では、移植毛が安定してきたら通常の洗髪と生活へ戻れると説明していました。正確な時期はクリニックの指示に従います。NHSは、一般に6日目ごろから手でやさしく洗髪できる一方、最初の2週間は移植毛を慎重に扱うよう案内しています。
ぬるま湯と低刺激のシャンプーを泡立て、指の腹でやさしく洗います。爪で剥がす、タオルで往復してこする、強い水流を長時間直接当てることは避けてください。洗髪後は軽く押さえるか自然乾燥させます。
出血や排液が続く場合、または担当医から別の方法を指示されている場合は、自己判断で洗浄圧を強めず、写真を送るか受診してください。

かさぶたを指の腹で取ってもよいですか?
通常の洗髪再開を医師が認めた後は、一部のかさぶたが自然に緩み、クリニックの指示により指の腹でごくやさしく外す場合があります。一度ですべて取ることが目的ではありません。まだ固着しているものを無理に引っ張らないでください。
自然に剥がれるのを待つことは、通常、毛包を傷めるという意味ではありません。ただし厚いかさぶたが長く残り、悪臭、膿、赤み、熱感、痛みを伴う場合は診察が必要です。アルコール、酸、スクラブ、不明な軟膏を自己判断で使わないでください。
外用ミノキシジル、整髪料、増毛用繊維は、頭皮の治癒と医師の指示に従って再開します。長期治療については植毛後の薬物療法もご覧ください。
毛が抜けると毛包も失われたのでしょうか?
移植した短い毛が数週間のうちに抜けることは、一般的な術後経過です。毛幹が抜けても、皮膚内の毛包まで必ず抜けたとは限らず、その後は休止期を経て再び成長する時間が必要です。
米国形成外科学会も、移植毛が術後数週間で抜けることがあり、一般に一時的だと説明しています。1回の脱毛量や小さな黒い点だけで結果を判断しないでください。
引っかきや衝撃後に新鮮な出血がある、滲出が続く、移植部に明らかな損傷がある場合は、写真を撮って手術クリニックへ連絡してください。
ヘルメット、整髪料、運動はいつ再開できますか?
元の記事では、2週目にヘルメット、整髪料、日常生活を段階的に再開できると説明していました。ただし時期は移植部位、ヘルメットのフィット、創部の治癒で変わります。移植部を圧迫・摩擦する場合は、着用前にクリニックへ確認してください。
整髪料、カラー、パーマ、外用薬、増毛繊維は、治癒途中の頭皮を刺激することがあります。かさぶた、赤み、後頭部創が残る間は延期するか、成分を医師へ示してください。
激しい運動は頭皮血流、発汗、衝撃の機会を増やします。米国形成外科学会は、患者によっては少なくとも3週間、激しい運動や接触競技を避けるよう指示されると説明しています。個別の再開時期は手術医が判断します。
| 活動・製品 | 2週目の原則 | 注意点 |
|---|---|---|
| 洗髪 | 指示に従って段階的に再開 | 指の腹を使い、爪と強い水流を避ける |
| ヘルメット・帽子 | 圧迫や摩擦がないことを確認 | きつい、不潔、長時間蒸れる着用を避ける |
| 整髪料・増毛繊維 | 頭皮が安定してから再開 | 赤み、かさぶた、刺激感が残れば延期 |
| 激しい運動・接触競技 | 日数だけで自己判断しない | 発汗、血流増加、衝撃が創部に影響し得る |
| 外用薬 | 処方医と手術医の指示に従う | 未治癒の創部へ早期に塗らない |
FUT後頭部の糸はいつ抜糸しますか?
FUTでは毛包を含む頭皮の帯を後頭部から採取して創部を縫合するため、移植部と採取部の両方を確認します。NHSは非吸収糸を通常10~14日後に抜糸できるとし、米国形成外科学会は一般的に7~10日と説明しています。実際の時期は縫合法、創部張力、医師の計画によって異なります。
自分で糸を切ったり、医療者以外に抜いてもらったりしないでください。診察では創部閉鎖、感染、瘢痕の張力を確認し、その後の活動再開を判断します。
手術を検討している方は植毛カウンセリングの確認事項をご覧ください。抗凝固薬・抗血小板薬を使用している方、出血しやすい方、慢性疾患がある方は、植毛手術の出血リスクも確認してください。
元の症例:FUT後1週と2週の外観
元の症例では1,900グラフトのFUT植毛を行いました。創部の色の変化を記録するため、Peterさんは髪を短くし、撮影に同意しました。以下は1人の経過記録であり、同じ術後日にすべての方が同じ外観になることを示すものではありません。


待たずにクリニックへ連絡すべき症状は?
軽いつっぱり、かさぶた、かゆみは珍しくありません。ただし徐々に改善せず、痛み、赤み、熱感、腫れが悪化する場合は診察が必要です。
持続する・多量の出血、膿のような悪臭のある排液、発熱、創部離開、急速な腫れ、衝撃後の明らかな損傷は、オンライン情報だけで様子を見ないでください。手術クリニックへ連絡し、症状が強い、または連絡できない場合は速やかに現地の医療機関を受診してください。

本記事は一般的な医療情報であり、個別の診断、術後指示、担当医による経過観察に代わるものではありません。
参考資料
植毛後7日目から普通に洗髪できますか? +
多くの場合、医師の指示に従って手洗いによるやさしい洗髪を徐々に再開できます。ただし最初の2週間は、爪でこする、タオルで摩擦する、強い水流を移植部に直接当てることは避けてください。
かさぶたはすべて取る必要がありますか? +
一度にすべて取る必要はありません。かさぶたは術後5~14日ごろに自然に緩むことが多いため、クリニックの洗髪指示に従い、指の腹でごくやさしく扱ってください。固着したものを爪で無理に取らないでください。
術後に抜ける短い毛は毛包ですか? +
移植した毛幹が数週間のうちに抜けることは一般的で、皮膚内の毛包まで抜けたとは限りません。外傷や引っかき後の新鮮な出血を伴う場合は、写真を撮ってクリニックへ連絡してください。
FUTの縫合糸はいつ抜糸しますか? +
非吸収糸は、創部と縫合法に応じて術後およそ7~14日に医療者が抜糸することが一般的です。自分で切ったり抜いたりしないでください。
術後2週目にヘルメットを着用できますか? +
移植部を圧迫したりこすったりしないことを手術チームが確認した場合に限ります。きつい、不潔、長時間蒸れる状態で無理に着用しないでください。
術後2週目に運動できますか? +
軽い活動と激しい運動・接触競技は同じではありません。頭皮の血流増加、発汗、衝撃は創傷治癒に影響する可能性があるため、再開時期は手術医が判断します。
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本記事は呉文藝医師が監修・専門的なアドバイスを提供しています
呉文藝医師|萌髪植毛クリニック 院長
- ● 国際毛髪外科学会 ( ISHRS) FISHRS フェロー
- ● 米国毛髪外科専門医認定 ( ABHRS) 認定医
- ● 中華民国植毛医学会 ( TSHRS ) 現会長。